皆既日食旅行準備④観測場所選び(その2)

前回、渋滞を避けた観測場所の候補をいくつか挙げました。情報を集めて再検討した経緯をまとめておきます。

まず、当初の予定地であったKerrvilleは、以下の大々的なお祭りが開かれます。

このFestivalが開かれるLouise Hays Park周辺は大混雑が予想される(離れた駐車場から循環バスも運行される)ので、少し離れた公園をいくつかピックアップしました。その1つのShreiner Parkでは以下の通り、日食前後の4月5日~9日は(キャンプサイト等を予約してない場合)公園への入場禁止がアナウンスされてます。

ということで、Kerrvile周辺の公園はルール上は入れない、または混雑で入れない可能性が高いので、他を探すことにしました。開けていて、長時間滞在できて、トイレがある(妻も一緒なので)という条件だと、やはり公園が一番安心です。

①Kerville. Louise Hays Park⇒混雑予想のためNG
②Kerville, Shreiner Park⇒混雑予想のためNG
③Rio Frio, Garner State Park 
④Utopia, Utopia Park
⑤Bandera, Bandera City Park

③はState Parkということでキャビンやテントサイトもある大きな公園です。以下の通り、100カ所以上のサイトがありますが、日食当日は既に空きはありません。Day Useは先着順で、空きが無ければ入場もできないということで、入れる可能性は低そうです。

④のUtopia Parkは、人口211人のUtopiaにある小さな公園ですが、メールで問い合わせしたところ、Day Useは当日先着順で予約はできないということ。こんな小さな街に人が集まる可能性は低いので、候補として残しておきます。

⑤のBandera Parkは、人口839人のBanderaにある公園というより広場ですが、トイレがあることは確認できました。このBanderaは日食後の4/8にAir BnBの宿を予約できているので、こちらも候補にしておきます。Banderaは皆既日食帯の中心からは外れてますが、皆既継続は4分4秒と結構長いです。

で、ここで気づいたのですが、皆既日食帯の中心から外れても皆既継続時間は長いのです。これまで皆既日食帯の中心に行くことを考えてましたが、あまりこだわる必要は無いことが分かりました。

例えば、日食前日の4月7日はSan Antonioの西側にホテルを予約済ですが、ここでも2分30秒継続することが分かりました。これなら、レイトチェックアウトしてホテル前で見るか、ホテル近くの公園等で見れば、渋滞やトイレの心配もいらないですね。前日のリハーサルもできますし。

現時点では、これらの候補選びまでとしておいて、引き続きホテルの空き状況を確認した上で観測場所の候補を決めたいと思います。

皆既日食旅行準備③ 混雑を避けた観測場所選び

2024年4月の皆既日食を見る場所は、晴天率の高いテキサス州にしたことを、以下ブログで半年以上前に書きました。

皆既日食旅行準備① 2024年皆既日食を見る場所

その後、皆既日食帯のホテルが高騰していて、日食帯からは少し離れたホテルを予約したことを書きました。

皆既日食旅行準備②旅行日程とホテル予約

いよいよ、日食まで3か月を切り、ホテルとドライブルートを決めていきます。米国の記事を読むと、今回の皆既日食は大きなニュースとして取り上げられており、昨年の金環食とは規模が違う天体イベントであることが分かります。

GreatAmericanEclipse.comによると、当日はテキサス州に18万~72万人が訪れると予測されてます。

出典:GreatAmericanEclipse.com

私は当初、San Antonioの西側のKerrvilleで観測しようと考えてましたが、ここはSan Antonioからハイウェイアクセスが良く、またNASAがリアルタイム中継する拠点ということで、かなり多くの人が集まりそうです。以下は、同じくGreatAmericanEclipse.comの各都市への訪問者予測です。

出典:GreatAmericanEclipse.com

観測地選定にあたって、主に以下の選択肢を検討してます。

①皆既日食帯中心(Kerrville, Fredericksburg)に宿泊してホテル近くで観測

 ○観測地を下見して早めに準備可能

 ×ホテルが高い($500以上)

②4/7日食帯の外(西側)のSonoraに宿泊、皆既日食帯Kerrvilleで観測後、東側のSan Antonioに移動

 ○既に4/7Sonora、4/8San Antonioにホテル確保済($100程度)

 ×行き・帰りとも(特に帰り)渋滞にはまる可能性高

③4/7日食帯の外(西側)のSonoraに宿泊、皆既日食帯Uvaldeで観測後、南側のCrystal Cityに移動

 ○既に4/7Sonora、4/8Crystal Cityにホテル確保済($100程度)

 ×皆既日食帯の中心に街が無く、少し離れたUvalde付近で観測か

当初は①については、皆既日食帯中心のホテルは空きがないか、とんでもなく高い(1泊20万円以上)だったのが、本日(1/10)見たら$500台のホテルが出てきました。とは言え、このホテルは1週間後は$100以下なので、かなりRip-offされてます。

しばらく待つと、もう少し料金が下がるかもしれないので、一旦①は見送ります。

②は、当日朝早くsonoraを出れば開始までにKerrvilleに到着しそうですが、日食後にSan Antonioへ行くのは大渋滞しそうです。幸いSan Antonioのホテルは中心より西側に取れているのでI-10が渋滞ならBandera経由で下道で行く逃げ道はあります。

③は、日食後の渋滞は避けられそうですが、Crystal Cityは何も無い街で、そのためにわざわざ1泊するのは無駄な気もしてます。(翌日はSan Antonioを観光予定) 日食帯の中心は何もない道沿いになるので、トイレなどが少し心配です。少し南下して、UvaldeのH-E-Bか、Walmartの駐車場なら、キャパもありそうですし、何かあればトイレや食料調達もできるの安心な気がします。ただ、駐車場がとれくらい混むかが読めないところです。

(参考:周辺都市の人口)

  • San Antonio:145万人
  • Fredericksburg:2.8万人
  • Kerrville:2.4万人
  • Uvalde:1.5万人
  • Sonora:0.2万人

やはり、San AntonioからKerrvilleには大勢の人が来そうです。案②は当日夜にSan Antonioまで行きつかない可能性があるので避けた方が良さそうな気がしてきました。

皆既日食旅行準備②旅行日程とホテル予約

前回、2024年皆既日食を見る場所を気候統計から絞り込んだことを書きました。それに基づき、航空券やホテル予約を少しずつ進めています。2023年金環食の旅行日程は少し失敗してしまったので、今回は日食以外の旅行先も考えて日程を決めました。大谷選手はエンジェルス残留のようだったので、4月にエンジェルススタジアムでの試合に行くことにして(3月末のフォーミュラEを見てから出発)、今回もロサンゼルス入りして日食を見た後にゆっくりロサンゼルスに戻ってくる計画です。前回と同じく、シンガポール航空のセール時期に航空券を探すと、4/3-21の日程で10万円ほどのチケット(予約変更不可)があったので、早速予約。

次にホテル予約ですが、これが既に出遅れた感じでした。観測地は前回書いた通り、テキサス州San Antonio近くのKerrvilleとFredericksburgを計画していたのですが、日食前後の4/7,8は空きはほとんどありません。FredericksburgでAir BnB形式で僅かに空きがあったのですが、1泊50万円以上!

皆既日食帯の端っこにあるJunctionでも1泊20万円以上に高騰してます。(日食以外の日程では、100-200ドル程度なのに)

皆既日食帯に沿って北東に辿ると、もう少し候補があったかもしれませんが、北に上がると晴天率が下がるので、いったんは当初のSan Antonio周辺で探すことにしました。皆既日食帯からは少し外れますが、San Antonioは大都市でホテルが多く通常料金なので、ここをまず押さえました。また、I-10を西に行ったSonoraまで行くと通常料金(100ドル以下)のホテルもあったので、直前までキャンセル無料の安宿も予約。渡米後の天候を見て、どこに泊るか確定しようと思います。

FacebookでSolar Eclipseのグループに参加していますが、皆既日食が見れる地域では色々なお祭りも予定されていて当日は混雑しそうです。観測地候補のKerrvilleでは、街をあげてのお祭りが予定されており、このようなイベントに参加しても良いかなあと思ってます。

日食の前後の旅程は、全米で一番暗い夜空が見られるBig Bend国立公園などもからめてドライブルートを決めていく計画です。

皆既日食旅行準備① 2024年皆既日食を見る場所

2023年金環食の行程はほぼ決まってきましたが、そろそろ2024年皆既日食の計画も立て始めています。CNNなどのマスメディアでも皆既日食のニュースが増えており、金環食より皆既日食の方が注目度が高い雰囲気です。

2024日食は、以下NASAの日食ページでも紹介されているようにメキシコから米国を横切りカナダ東部まで皆既日食が起こります。

Where & When | 2024 Total Eclipse – NASA Solar System Exploration

カナダのモントリオールや米国デトロイト・ダラスといった大都市も含まれているので、注目度が上がるわけです。見る場所を決めるにあたっては、まず天候が第一の絞り込み条件です。日食の天候を調べるには、https://eclipsophile.com/ が便利です。

下図が皆既日食の見える地域の4月の雲量統計です。カナダ方面は80%以上、メキシコ方面は30%以下と大きな違いがあります。

Total Solar Eclipse April 8, 2024 | Eclipsophile

せっかく日本から行くのですから、極力雲量が低いところに行くとすると文句なくメキシコになるのですが、ここは悩みどころです。メキシコ自体は問題ありませんが、観光地ではないのでアクセスが気になります。米国から車でメキシコ入国するのは簡単ですが、米国で借りたレンタカーではメキシコ国内では保険が効きません。以前カリフォルニアに住んでいた際も車ではメキシコに行かない方が良いと言われてました。

メキシコの西海岸で皆既日食が見れるMazatlanという都市は、地球の歩き方で1ページ書かれているリゾート地で良いかなあとも思ったのですが、Mazaltan空港へはメキシコシティからエアロメヒコ航空またはロサンゼルスからアラスカ航空という経路で30時間以上、50万円以上でした。それであれば、レンタカーで晴れを追って自由に動ける米国内の方が良いと考えました。

観測地を選ぶにあたって、https://eclipsophile.com/ の皆既日食帯の雲量グラフを参考にしました(本当にかゆい所に手が届くような親切なサイトです)

Total Solar Eclipse April 8, 2024 | Eclipsophile

米国内では、とにかくメキシコに近い方が雲量が少ないことが分かります。特にメキシコ国境近くのUvaldeから北東に標高が上がる地域で雲量グラフが少し下がってます。

近くにはSan Antonioという大都市があり、私は5年前会議で行った際に運河クルーズなどを楽しんだ思い出があります。San Antonio近くのKerrvilleやFredericksburgでは4分30秒程度の皆既日食が起こるので、この辺りを候補として旅行計画を進めて行こうと思います。

しかし、アメリカ人の皆既日食への期待は大きく(米国内で7年振りの皆既日食)、ホテル探しに難航するのでした。それは次回に。